褥瘡対策チーム

褥瘡対策チームとは

入院患者様のQOLの向上を目指し、患者様が安寧な入院生活が送れるように褥瘡ケアの質の向上と向上した質の維持を目的とします。対象患者様のスクリーニングをし、医師を筆頭に、看護師、栄養士、リハビリスタッフ等が各職種の専門性を認め合い協働することにより良い褥瘡対策を行います。
褥瘡対策を行うことで、院内発症褥瘡患者の減少、褥瘡発症患者の治療期間短縮を目標とし、質の高い褥瘡ケアの提供を目指しています。

構成メンバー

  • 褥瘡対策専任医師
  • 褥瘡対策専任看護師
  • 病棟看護師
  • 管理栄養士
  • リハビリ
    理学療法士,作業療法士,言語聴覚士
  • 医療事務

平成14年褥瘡対策の基準において、褥瘡対策チームが設置されていること。診療計画を作成し褥瘡対策を実施すること。褥瘡対策に必要な体圧分散式マットレスを適切に選択し使用する体制が整えられていること。と述べられています。当院では、入院となる患者様への適切な評価を行い、患者様に状態に応じたマットレスを準備使用しています。
毎週月曜日に褥瘡患者様の回診を行います。回診では、医師より局所処置法の指示、病棟での褥瘡対策など助言、指導を受け、適切なケアをおこなえるよう実施しております。
月1回チームカンファレンスでは、前月の状態を認識し、各部署で生じている問題点の改善、情報の共有を行っています。また、全職員を対象に知識、理解向上のための勉強会を行っています。

褥瘡チームの役割

  1. 入院患者様の日常生活自立度評価、全患者対象のスクリーニング
  2. 褥瘡対策に関する診療計画書の実施、評価、発生高リスク患者のマーキング
  3. リスクレベルに対応した診療計画の作成、実施、評価
  4. 回診、カンファレンスの実施

各職種の役割

医師
褥瘡対策チームのリーダー。
褥瘡対策を全体的に見て、具体的な場面で個々に指導しています。
褥瘡発症患者の局所処置法を選択し、他メンバーに指示します。
看護師
診療計画書を立案し、栄養状態の改善が必要な患者様は、栄養士に相談、NSTの依頼を行う。看護師は24時間接しているという面から重要な役割を担っています。
患者様の適切な姿勢についてリハビリスタッフへのコンサルテーションを行います。
管理栄養士
褥瘡のある患者様は、栄養面で不十分な患者様が多く、栄養アセスメントの重要性があります。栄養食事量をチェックし、問題点を検討し対策を行います。
NSTと協力し、栄養管理についてのアドバイスを行います。
リハビリ
姿勢が保てない患者様の相談、寝たきりを予防するための訓練。車いすの選択や調整、除圧指導、拘縮予防を行っています。
食事の飲み込みの悪い患者様の評価と訓練の実施。
医療事務
医療費削減への援助、皮膚保護材の使用可能期間の管理などを行っています。

当院における褥瘡有病率と褥瘡推定発生率

当院における褥瘡有病率と褥瘡推定発生率 (PDF)
当院における褥瘡有病率と褥瘡推定発生率の年次推移 (PDF)